豊田真由子の社会貢献二刀流

元衆議院議員の豊田真由子、「『お前が言うな』は百も承知だが、愛がない」と宝塚歌劇団の悪質パワハラを批判。

「このハゲー!!」で議員の職を失ったことでおなじみの豊田氏。メディアで上記のようにコメントをしているけど、世間からの評価は真っ二つだ。「感じがよくなり、反省している」「頭脳明晰だから国政に戻ってほしい」「女性だから狙い撃たれたのでは」 という声の一方で「猫かぶってるだけ」「あんな人を議員に戻しちゃダメ」という意見もある。私は基本的に後者だ。

前者の主張もたしかに一理ある。ものすごく物腰は柔らかくなったし、経歴を見れば頭脳の優秀さは疑いのないところだ。男社会の永田町というか自民党での苦労もきっとあったんだろう。とはいえ、やっぱり「心を入れ替えたよね、じゃあ国政に戻ってね」にはならないと思ってしまう。

たぶんそれは、私があの問題になった罵倒音声を聞いているからだ。言い換えると、擁護派の人たちは聞いていないか、ワイドショーなどで切り取られた一部だけ(「このハゲー!」のとこ)しか知らない人が多いと思う。「このハゲー!!」はキャッチーだし、パワハラだけど「ネタ」にできる余地がある。実際、豊田氏もTVなどでハゲネタを振られて苦笑しつつ応じているわけだし。そこだけを聞けばたしかに「議員としてのストレスもあったろう、反省したしもういいじゃない」という意見もわかる。

でもなあ。音声を全部聞くととてもそんなことは言えない。「娘が車にひかれて頭グチャグチャになっても」「死ねば?生きてる価値がないだろ」「痴呆症だろ」など、とてもネタにできない暴言が並ぶうえに、「頭をたたく」「ミュージカル調に罵倒」「赤ちゃん言葉でも罵倒」と攻撃方法も多彩だ。議員と秘書という上下関係のなか、車という密室でこれをやるのはかなりヤバい奴だろう。

音声だとわかりやすいが、とにかく「罵倒が手慣れてる、舌になじんでる」印象も受ける。議員だからしゃべりが達者なのは差し引くとしても、つい頭にきてこの時だけ…ってのは無理がある。いつもやってたんだろうな、と思ってしまう。文字の書き起こしもあるが、音声も探せばネット上に転がっているから興味のある方はどうぞ。

また、「あのハゲ秘書が無能すぎた」「他事務所からのスパイで刺客だった」という擁護もある。これも確かにその通りなのかもしれない。でも、もともと秘書なんてその気になれば議員を「刺せる」ポジションだ。だから皆有能なだけじゃなく信頼できる人を秘書に据えたがるわけだが、豊田氏はそれができなかった。豊田氏の事務所は秘書がすぐやめることで有名だったと聞く。ほかの理由もあるんだろうけど、あの音声を聞けば彼女のパワハラ気質が一因なのは明らか。無能やスパイでも雇わなければならないのは、彼女自身が雇い主として無能だっただけ。同情しづらい。

おそらく豊田氏も、今は激しくキレたりはしないのだろう。「痛い目を見た」というのもあるけど、「国会議員という権力者じゃなくなった」「世間から厳しく見られている」というのが大きい。「弱い立場ならガマンできるんじゃん」ってことだ。

「お金があるうちは優しい人だったけど、貧しくなって変わった」なんてよくある話。環境によって悪い部分が露出するのは多かれ少なかれ誰にでもあるので、彼女の人格全部を否定するつもりはない。家庭内ではとても優しいママだとも聞く。ただくれぐれも人の上にだけは立たないようにしてほしいと願う。まあ、ご本人が非常に聡明だからそのあたりはよくわかってるだろうけど。次に似たようなことをすれば間違いなく社会的に死ぬわけだし。

とはいえあの頭脳と官僚→国会議員の経歴は惜しい。攻撃性だって良い方向に使えば社会の役に立つだろう。コメンテーターも悪くはないが、宝塚に関して「愛がない」なんてフワッとした批判をするなら彼女じゃなくても良い。ひろゆきの記事でも書いたけど、現役の政治家を討論でビシビシやり込めたりするのが一番その特性を活かせると思う。やってくれないかなあ。次点は「SM倶楽部まゆこ」だろうか。経歴や頭脳でも勝る女王様に罵られたい、という需要はたぶんあると思う。それも特性を活かした社会貢献と言えよう。論客と女王様の二刀流というのもカッコいい。豊田さんいかがでしょうか。

投稿者: lateman

無駄に物事をナナメに見たり、深読みしたりが趣味です。動物も好きです。