ゆりやんはパントマイムの習得を

初代女王ゆりやん、女芸人大会「THE W2023」で初戦敗退

初代女王が初戦で消えるほど大会がレベルアップした…というわけでもなく、いつも通り低空飛行な感じだったと思う。とはいえこれは仕方ない。将棋の女流と同じで、わざわざ「女性」に限定している時点で他の下位互換なわけだから。

「THE W」のことはどうでもいいけど、ゆりやんについては見かけるたびに不思議というか、「場違い」な感じを受けてしまう。ゆりやんが面白くないとか、吉本の養成所主席(主席ってなんだ)だからゴリ押しされてる、なんてことだけではこの違和感は説明できない。テレビの中にそんな例はいくらでもあるからだ。

ゆりやんって、実はお笑い以外に関しては優秀というか器用だ。短期間で太ったり痩せたりができるほど意志が強くてストイック、カラダも張れる、英語もできる。海外のステージにも堂々と出る度胸もある、頭の回転も悪くないし、常に貪欲に笑いを狙う。こう並べて美点を書くと提灯記事のようだけど、ゆりやんの場合最後に「でも絶望的につまらない」がついてしまう。

「できないのに堂々としてる人」は多いし、その場合はイラつくだけだ。でもゆりやんは「絶望的に向いてないとこで必死に努力してる人」だから見ていて痛々しいんだと思う。絶対もっと他に向いてる仕事あるだろ、と感じてしまう。吉本とかに大量にいるであろう「向いてないが芸人にしがみついてる人」は、普通なら人目に触れないで終わるんだけども。ゆりやんは事務所が推してるからずっと痛々しい感じをまき散らし続けている。

ゆりやんはつまらないが、強いて擁護するなら、時代に恵まれてないのもある。彼女は今の時代のテレビに求められる「平場トークが強い」タイプではなく、コントや企画などの「場」で役割を演じるほうが向いている「コメディアン(コメディエンヌ)」ってやつだから。コメディアンの代表格は故・志村けんだろうか。ナイナイ岡村もそっち系だと思う。二人とも普通にしゃべってても何も面白いことは言えない。

志村けんはドリフとして番組をやれていたし、岡村もめちゃイケという「場」をもらっていたから地位を築けたけど、ゆりやんの「場」は令和のテレビには少ない。突出したセンスがあればそれでもチャンスはあるけど、そうじゃないわけだから。20年くらい前だったら、事務所パワー込みでお茶の間の人気者になれたかもしれないが。

そういう意味では、ゆりやんは海外のほうがまだ可能性はあるのかもしれない。日本が特殊なだけで、アメリカなんかはまだコメディアンが活躍できるんだろうし。ただ心配なのは、吉本の心づもりはたぶんそうじゃないことだ。「コメディアンだから海外いかせたろ」じゃなくて、「渡辺直美がウケたんだからゆりやんもイケるやろ」って甘い目論見な気がしてならない。渡辺直美について書くと長いから省くが、アレはものすごく特殊なタイプだ。ゆりやんが踊ってみせたって色物として見られるだけで、人気は定着しないだろう。

彼女の強みは「努力家であり、強力な事務所のバックアップがある」ことなんだから、努力量が結果に反映するようなことをさせたほうがいいんじゃないだろうか。今回の「THE W」のネタは「エアハムスター(見えないハムスターとじゃれてみせる)」だったけど、パントマイムとしても下手だった。三年くらい一流どころに弟子入りして、パントマイムを極めたりすれば何か道が開けるのではないだろうか。マジックでもジャグリングでもいいんだけどさ。

ゆりやんに代表されるように吉本も旧ジャニーズと同じで、巨大になりすぎて売り方が下手、というか雑になってきていると思う。この雑さは「ウチなら力で何とでもできる」という慢心の表れだ。ネットの発達で情報統制がきかない今、「強者が慢心してやりたい放題→告発されて死ぬ」ケースは多い。いつか吉本が死んだらゆりやんは終わりだ。ぜひとも今のうちにパントマイムを習得すべきだと思う。

豊田真由子の社会貢献二刀流

元衆議院議員の豊田真由子、「『お前が言うな』は百も承知だが、愛がない」と宝塚歌劇団の悪質パワハラを批判。

「このハゲー!!」で議員の職を失ったことでおなじみの豊田氏。メディアで上記のようにコメントをしているけど、世間からの評価は真っ二つだ。「感じがよくなり、反省している」「頭脳明晰だから国政に戻ってほしい」「女性だから狙い撃たれたのでは」 という声の一方で「猫かぶってるだけ」「あんな人を議員に戻しちゃダメ」という意見もある。私は基本的に後者だ。

前者の主張もたしかに一理ある。ものすごく物腰は柔らかくなったし、経歴を見れば頭脳の優秀さは疑いのないところだ。男社会の永田町というか自民党での苦労もきっとあったんだろう。とはいえ、やっぱり「心を入れ替えたよね、じゃあ国政に戻ってね」にはならないと思ってしまう。

たぶんそれは、私があの問題になった罵倒音声を聞いているからだ。言い換えると、擁護派の人たちは聞いていないか、ワイドショーなどで切り取られた一部だけ(「このハゲー!」のとこ)しか知らない人が多いと思う。「このハゲー!!」はキャッチーだし、パワハラだけど「ネタ」にできる余地がある。実際、豊田氏もTVなどでハゲネタを振られて苦笑しつつ応じているわけだし。そこだけを聞けばたしかに「議員としてのストレスもあったろう、反省したしもういいじゃない」という意見もわかる。

でもなあ。音声を全部聞くととてもそんなことは言えない。「娘が車にひかれて頭グチャグチャになっても」「死ねば?生きてる価値がないだろ」「痴呆症だろ」など、とてもネタにできない暴言が並ぶうえに、「頭をたたく」「ミュージカル調に罵倒」「赤ちゃん言葉でも罵倒」と攻撃方法も多彩だ。議員と秘書という上下関係のなか、車という密室でこれをやるのはかなりヤバい奴だろう。

音声だとわかりやすいが、とにかく「罵倒が手慣れてる、舌になじんでる」印象も受ける。議員だからしゃべりが達者なのは差し引くとしても、つい頭にきてこの時だけ…ってのは無理がある。いつもやってたんだろうな、と思ってしまう。文字の書き起こしもあるが、音声も探せばネット上に転がっているから興味のある方はどうぞ。

また、「あのハゲ秘書が無能すぎた」「他事務所からのスパイで刺客だった」という擁護もある。これも確かにその通りなのかもしれない。でも、もともと秘書なんてその気になれば議員を「刺せる」ポジションだ。だから皆有能なだけじゃなく信頼できる人を秘書に据えたがるわけだが、豊田氏はそれができなかった。豊田氏の事務所は秘書がすぐやめることで有名だったと聞く。ほかの理由もあるんだろうけど、あの音声を聞けば彼女のパワハラ気質が一因なのは明らか。無能やスパイでも雇わなければならないのは、彼女自身が雇い主として無能だっただけ。同情しづらい。

おそらく豊田氏も、今は激しくキレたりはしないのだろう。「痛い目を見た」というのもあるけど、「国会議員という権力者じゃなくなった」「世間から厳しく見られている」というのが大きい。「弱い立場ならガマンできるんじゃん」ってことだ。

「お金があるうちは優しい人だったけど、貧しくなって変わった」なんてよくある話。環境によって悪い部分が露出するのは多かれ少なかれ誰にでもあるので、彼女の人格全部を否定するつもりはない。家庭内ではとても優しいママだとも聞く。ただくれぐれも人の上にだけは立たないようにしてほしいと願う。まあ、ご本人が非常に聡明だからそのあたりはよくわかってるだろうけど。次に似たようなことをすれば間違いなく社会的に死ぬわけだし。

とはいえあの頭脳と官僚→国会議員の経歴は惜しい。攻撃性だって良い方向に使えば社会の役に立つだろう。コメンテーターも悪くはないが、宝塚に関して「愛がない」なんてフワッとした批判をするなら彼女じゃなくても良い。ひろゆきの記事でも書いたけど、現役の政治家を討論でビシビシやり込めたりするのが一番その特性を活かせると思う。やってくれないかなあ。次点は「SM倶楽部まゆこ」だろうか。経歴や頭脳でも勝る女王様に罵られたい、という需要はたぶんあると思う。それも特性を活かした社会貢献と言えよう。論客と女王様の二刀流というのもカッコいい。豊田さんいかがでしょうか。

ひろゆきは豊田真由子とタッグを組め

論破王ひろゆき、米山氏にYoutube対談番組でボロ負けする

地方の医師不足について前新潟知事・衆院議員の米山氏と論戦したひろゆき。「論破王」として名高い彼だが、前提知識が薄すぎて米山氏に言い負かされ、焦る場面が目立った。「論破王が論破された」みたいな見出しでニュースにもなっていたけど、むべなるかなという感じ。

ひろゆきってある時期から「論客」みたいな立ち位置で世間に認知されてきた人ではあるが、何かの専門家ってわけでもないし、わりと世間知らずな人だとも思う。
経歴を見ても大学在学中に2ちゃんねるの管理人をはじめてるし、企業運営に携わりながら今はインフルエンサー。別にサラリーマンの社会経験が正解ってわけではないんだけど、末端で働いていろんな理不尽を肌で感じた経験は普通の人に比べてだいぶ少ないと思う。

でも実はひろゆきの強みはそこにある。「40年サラリーマンやってました」みたいな人であればガチガチに固まってるであろう価値観とか常識がない。たまに子供が妙に本質を突いた発言をするのと同じで、フラットに偏見なくモノを見る視点が支持されてきたんだと思う。

また、比較的独立性の高い稼ぎ方をしていてスポンサー等に配慮する必要が薄いから、フェアに忖度のない発言もできる点も強みだ。しがらみやタブーがゼロってわけじゃないだろうけど、テレビの稼ぎで暮らしてて作り笑顔ばっかりのタレントみたいな不自然さはない。そんなとこが若者中心にウケてきた理由だ。

この「常識にとらわれない、忖度もしない」姿勢が強い反面、ご本人は世の中のいろんなことを広く浅くしか知らないし、調べるにもネットで要領よく要点だけ…というタイプに見える。当然、今回みたいに専門家とぶつかればそりゃあ知識の浅さを突かれるだろう。米山氏はハッピーメールでバカにされがちだが、東大理三出身の医師+弁護士で知事経験者だから地方の医療や保険については知り尽くしているわけで、相手が悪すぎる。これまでは自分の弱点をわかったうえで勝てる相手を選ぶバランス感覚があったはずのひろゆきだが、今回はどうしたのか。

たぶん、世間の「論破王」って呼び方に自身が毒されてしまったんだと思う。世間のイメージが強固だと、本人がそれをなぞってしまうケースってある。モノマネされすぎて武田鉄矢が金八先生を演じる時「モノマネの金八に寄ってしまう」と言ってたらしいが、それと似てる。「相手をやり込める自分」を演じるようになったら必ずいつか失敗はするだろう。

今回の件でひろゆきもそこから目が覚めたのではなかろうか。他人のアラを探すのがうまいし煽るのも得意だから、竹中平蔵の時みたいに政治家を責めまくってる時が一番輝く人だ。足りない知識は誰かと組めばいい。どSで知識のある豊田真由子あたりとタッグを組んで、どんどん政治家と公開討論していけば時代のヒーローになれると思うけどな。まあ、恐ろしがって誰も戦ってくれないかもしれないが。