羽生選手が電撃結婚からの電撃離婚。結婚生活は3か月で終了。執拗なストーキングや取材で日常生活が困難になり、相手を守れないから、とのこと。
結婚発表の時からなんだか不思議な感じではあったけど、展開が早い。離婚はそんなに意外じゃないし、羽生選手だけが悪いとも思わないが、やっぱり3か月という期間の短さには「言いにくい何かがあったんだろうな」とは思わせられる。これが結婚3年くらいで、海外に避難してみたり悪質な相手に法的な措置なんかも取りまくった後なら「力を尽くしたけどどうしようもなく、苦渋の選択で離婚」という感じで皆納得しただろうけど。ストーキングや執拗な取材はあったろうが、それに全部おっかぶせるのはすこし苦しいように思う。もっとできることあったでしょ、という。
お相手を完全に隠そうとしたのも悪手だった。たしかにフィギュアのスターではあるけど、全国民が羽生選手に興味あるわけではないんだし。普通に紹介して、安室のように「しつこくすんなよ」ってマスコミにクギ刺しとけばさほど追われなかったろう。
この騒動で感じたのは、やっぱり羽生選手は中二病っぽいなということ。中二病の定義は難しいが、「自分は特別でありたいという欲が暴走している状態」というところだろうか。ただのナルシストとは似てるようでちょっと違う。
彼の場合は強火ファンに囲まれてることもあって、その理想どおりの完璧超人を演じようとしすぎて無理をしてるように見える。泥臭いプライベートを見せないように頑張るのは「ファン想い」ってことでもあるんだけど、そこそこ有名なバイオリニストと結婚して、この時代に隠し通そうってのは無理があるだろう。以前から地に足がついてない印象ではあったけど、ちょっと現実が見えてない感じが今回露呈してしまった。
日本って、何かで名を成した人を全人格的に過剰に持ち上げてしまう悪いクセがある。そのため五輪選手の子育て論とか、有名歌手の絵の個展とか、ホントにお金払う価値があるのか疑問なものに値がついてしまう不思議が発生する。冷静に見たら「特定のスポーツができるだけ」「歌がうまいだけ」で、子育てや絵については何の審査も受けてないのに。この構造の中、フィギュアの世界でスターとなった中二病の青年が持ち上げられすぎてしまうのは本人にとってもどうなんだろ。
ちなみに羽生選手と似たニオイを感じる人がもう一人いる。XJAPANのヨシキだ。千葉のヤンキーだったヨシキは音楽で大成功して今やカリスマではあるが、どこか中二病くさい。自己演出が過剰で同じ方向を向いてて、ファン以外からはちょっと「イタいな」って思われてる感じ。ヤンキーもビジュアル系もフィギュアスケートも、「美学」って言葉と親和性が高いから中二病であることは成功の条件の一つでもあるんだろうけど。酔わないとやってられない部分がありそうだし。
とまあここまで書いてアレだが、私は羽生選手もヨシキも嫌いではない。彼らの「中二感」をちょっと半笑いで眺めてはいるが、わりと好きだ。SNSで笑われている「羽生ダンス」なんかはまさに愛すべき欠点という感じで笑顔になった。ナルシストであるがゆえ、必要もなく他者を攻撃するようなみっともないことをしないし、カッコよく映るためならどんな犠牲も厭わない努力家でもあるし。ワルに憧れるヤツは迷惑だが、ヒーローやスターを演じる分には誰も困らない。非常に良いナルシストといえる。
それぞれの分野で成功したがゆえに目くらましされてるけど、羽生選手もヨシキも「愛すべきちょっとイタいやつ」だと思う。つまりこの二人の本質は狩野英孝だ。英孝ちゃんを完璧超人として持ち上げるのはただの虐待だろう。半笑いでイジってあげて、でも嫌いになれず応援するというのがこの三人にとって望ましいファンの在り方だと思う。ヨシキはまだ違うけど、羽生選手は実はこれに気づいてるんじゃなかろうか。前出のダンス動画とか、イジってほしいとしか思えない。もうちょっと世間は彼らを半笑いで見てラクにしてあげてほしい。狩野英孝幸せそうだもの。